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疲労困憊洋裁店めぐり・・・。

95年にモスクワに来たとき、ロシアには「流行」がなかった。
同じ服がいつまでも、いつまでも同じ値段で売られてた。売れなかったら「売れるまで置いとけばいい」という考えなので、バーゲンとか、値下げとか、そういう観念は全く存在していなかった。日本のような国から来たワタシには、「流行のない状態」がおもしろかった(笑)。

そんな時代、気の利いた物が欲しかったら「手作り」するしかなかった。そのせいか、95年当時、モスクワの街中には結構「布屋(洋裁店)」があった。(が、今は街中よりはなれたところに移転してしまっている。

一方、サンクトペテルブルクには、まだ街中に残っている・・・のだが、手軽で楽しい「日本の手芸店」とは違って、そこでの買い物はかなりの荒行だ。

今日気がついたのだが、現代ロシアにまだソ連の匂いを残すような組織を挙げろ・・・といわれたら、「ズベルバンク(国営銀行)」「郵便局」に「布屋(手芸店)」を加えることが出来そうだ。

なにがソ連チックかといえば・・・布の販売方法は(多少の違いはあるが)基本的に大体おなじなのだけど、その他の小物の売り方。日本のように商品を手にとって選ぶということは出来ない。。ショウウインドウに見本があるか、カウンターの壁にサンプルが貼ってあるかの違いはあるが、基本的に遠く離れたサンプルを見て選ぶ。全ての商品のサンプルを店に並べることは大抵出来ないので(狭い)、分厚いクリアファイルに4-5cmのサンプルをはったものが数冊置いてあり、それを見て選ぶ・・・というのがメジャーだ。狭い店の狭いカウンターに、でかいクリアファイルを何冊も広げて買い物するストレス・・・といったら大変なもの。しかも、商品サンプルがカウンター周辺にしかないものだから、サンプルを間近で見たいひと、サンプルを見たい人、色々聞きたい人がぎゅうぎゅうとカウンターに押し寄せてくる。・・・・なので、暇そうな時間帯を選んでいくのがBETTERだろう。

日本で手芸店に行くと「買う予定でないものまで買っちゃう♪」が、ここでは逆に「もっと買わなきゃいけないものがあったのに、買いそびれた」というパターンがほとんどになる。

とはいえ・・・以前とは違って、色んな手芸小物が国産&輸入問わず増えたので、以前のように「ああ!あれがあったらこんな苦労しなくてすむのに・・・・」的な悔しい思いは減った。色んな面白い便利小物がいっぱいで、品揃えは随分昔とは違う。問題は商品より「売り方」で、「合理的」からははるか遠くに位置している。どうして誰も文句も言わず、おとなしくこの非合理的システムにしたがっているのか不思議でならない・・・やっぱり、客に「品物を盗まれる」恐れが大きいからなのかな。なんともなぞだ。

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キレイな色のレース糸、フランス製のレース(一生懸命探したら、少しだけ扱っているところがありました!狂喜乱舞)。。。などなど
by teachermakizo | 2009-02-07 20:35 | お買い物♪